Viaggio Vol.2 MILANO, ITALY [イタリア、ミラノ]

Viaggio Vol.2 MILANO, ITALY [イタリア、ミラノ]

 

僕のヨーロッパの旅はここイタリアミラノから始まった。プロとしてコンテストのキャリアを終えてから、サーフィンに直接関わりたくて、以前から興味があったウェットスーツのブランドを始めた。服飾デザインが隆盛するこの街では、見かける人それぞれに個性のあるスタイルの服を身に纏っていた。特に老齢の諸先輩方が取り入れる鮮やかな差し色のコーディネートが僕の目に留まった。それも日本の様式とはかなり違い、美しさや格好よさをともなう類のものであった。道行く人、公園のベンチで佇む人、カフェで談笑にふける人々、仲良くデートを楽しむカップル、休日に出掛ける家族。そのどれを取ってもこの法則は当てはまっていた。若くても歳を重ねても、決してお洒落に対しての遊びを忘れない彼らの心意気に、ひどく感銘を受けのであった。

ミラノコレクションを代表とする服飾に関してだけではなく、世界最大規模のインテリアの国際家具見本市(ミラノ・サローネ)も毎年春に行われており、デザインに関してのこだわりは群を抜いているように思える。イタリアは世界遺産の数も一番多い国で、これらすべてを考慮してヨーロッパ発の目的地として僕は選んだ。(ミラノ・サローネは現地に行ってから知りました…笑)

サーフィンに関しては、波の乏しい地中海ジェノバのポイントまで車で2時間とあまり恵まれているとは言えないが、近年都市部のサーファーの数は少しずつ増えてきている。オーストラリア、シドニー発のブランドDEUSのブランチショップもここミラノに居を構えている。

イタリアでのサーフィン

現地に入り、まずは歩いて市街へ散策に出掛けた。石造りの荘厳な建物に敷き詰められた石畳の歩道。街の雰囲気に合わせ革靴で軽快に闊歩するが、雨が降ると滑りやすく気取ってはいられない。旅行者ということもあり、不慣れな土地ではどうしても歩く距離は長くなる。僕が履いている狭く窮屈なイタリア風の革靴は容赦なく足を痛めつけ、以降登場の機会を自ら失っていった。郷に入っては郷に従ったつもりだったが、剛(石畳と革靴の硬さ)には全くもって歯が立たなかった。。。

この地に足を踏み入れ、まず僕が最初に思ったことは「いるだけで何ならカッコよくなったような気がする」周りを見回しても絵になる雰囲気のところが多く、そこにいる人々は総じてその風景に溶け込んでいた。いい波に乗ればサーフィンが上手くなったように感じるのと同様に、ミラノに来れば自分がカッコよくなったように感じるのは、強ち間違いではないようだ。

ミラノのサーフカルチャー

中心部に差し掛かると有名ブランド店が軒を連ね、建物はさらに強固にそして巨大になり、僕の想像をはるかに超えていった。広場を行き交う人々も多種多様。すべてを咀嚼するのにはかなりの時間を要するようになった。ややこしい書き方をしたが、要約するとカフェで休憩がてら、しばらく全体の景色を眺めていたのであった。

イタリア、ミラノのカフェにて

ミラノの食文化も非常に興味深い。朝カフェに入ると出来たてのクロワッサンと本場のカプチーノをカウンターで立って頬張る人々を見かけ、ランチになるとパスタ(生パスタ)に白ワインがサーバーから注がれ、2時間もある昼休みのひと時を優雅に過ごしていた。つかの間の休憩ではエスプレッソに砂糖を入れ一瞬にして流し込み、夜になるとまたワインでコース料理をみんなで賑やかく味わっていた。これらすべての郷にまたもや従ってみたが、どれもが趣深く、ローカルの刻む食のリズムや流れは完全に僕の心を掌握してしまった。以降気取ってこれらの習慣を日々真似ていた(笑)

話は本題(一応サーフィン)に戻るが、サーフボードを持ってミラノの街を歩いていると「何しにミラノに来たんだい」とか「サーフィンなんかできないぞ」とか多くの人に非難というか疑問の声を投げ掛けられた。ミラノではサーフィンはまだあまり一般的ではなく、一部のマニアの間で楽しまれているようだった。それでも車を飛ばし海へ向かうと、少しずつ潮(サーファー)の香りが漂ってくるのであった。。。

地中海の波を求めて

次回、波を求めて地中海へ

Written by Hideki Jumbo Sakakibara
Instagram : @jumbomax69
Fri, 06 April, 2018