Keep paddling Vol.6  鎌倉とヨーロッパ

Keep paddling Vol.6 鎌倉とヨーロッパ

 

鎌倉とヨーロッパ。

海、山、サーフィン、自然、歴史、食。
そして、それが織りなす空気感。そこに集まる人々の価値観。
何だかとても似ているなあ、と思い、今回のテーマにしようと思い立った。

その背景をチラホラと綴る。

約2年ほど前に、鎌倉に家族4人で越してきた。

よくある話ではあるが、30代も半ばを迎え、子供も小学生に差し掛かる。
不惑の40歳を迎える前に、幸福における価値観をある程度定め、この先の人生をどこでどのように過ごしていくか。

仕事と家族、そして自分。どうやってバランスをとろうか。
そんな大人の思春期に、色々悩んだ結果、鎌倉に移り住んだ。
理由はいくつかある。

鎌倉の海岸

 

まず、家族的な側面では、ベタではあるが、子育て環境。

自分を振り返ると、小学生の頃から、都内で団地・マンション暮らしが長く、コンクリートに囲まれ、遊び場が駐車場。逆過疎化減少で、小学校も1クラスで20人に満たない。学級崩壊も起きた。(悪そうなヤツは大体友達ではなかったが。笑)
その反動もあって、子供には、便利さの追求ではなく、自然と歴史と文化に囲まれながら、のびのびした環境で育ってほしいな、との思いが30年間あったのだ。

フランスのビアリッツやホセゴー、スペインのサンセバスチャンに住む子供を持つ親と話した時に、近しいことを言っていたのを記憶している。パリで子供を育てるのはクレイジーだと。笑

この写真のように、ビーチでの子供の躍動感、自然を遊び道具にする様子を見ると、それは間違いではなかったなと、つくづく思う。

鎌倉の海と子供達

鎌倉の自然

 

2つめは、とにもかくにもサーフィン。

都内でサーフィンを愛する家族持ちの方なら、誰しも経験がおありだと思うが、都内で千葉に通っているときは、出発前、帰宅後の家族への後ろめたさがどうしてもつきまとう。悪いことしてる訳じゃないのに、心からはしゃげないあの気持ち悪さ。
それを払拭したくて。そして、チャリで波乗りに行く、あのゆるい空気感に憧れて。
もちろんメローな波が多いし、フラットな日も多い。だけど、それも含めて生活の中にサーフィンがあることへの憧れを捨てることができなかった。
でも、捨てなくてよかった。

そして、何より、サーフィンの前後に当たり前にある「食」「ART」「ファッション・雑貨」「音楽」「まつり」。それらが街に根付いている感じが、とてもここちよかった。
例えば、イタリアで修行をした料理人の山崎兄弟が営むレストラン「べべ」。お兄さんがピザを、弟さんがチーズを作っていて、そのハーモニーは絶品。
そんな感じもヨーロッパの雰囲気にとても近しいなーと感慨にふける時がたまにある。
(もちろんこれはカルフォルニアやサンディエゴ、ハレイワ、バイロンベイ等にも存在する感覚だとは思うが)

鎌倉でのサーフィン

 

最後は、家族のルーツを大事にする感覚。

それがとても似ているな、と。代々伝わる家族の場所としての「街」、そこに伝わる伝統・文化をとても大事にする。何百年・何千年のヨーロッパ、1192つくろう鎌倉幕府から約800年ちょっとの鎌倉。(最近は開幕には諸説あるようだが)
これは開拓地であるアメリカやオーストラリアにはない感覚だろう。

幼少の頃はあまり意識したことがなかったが、母方の曾祖父・曾祖母の時代から、祖母・母親、そしてその親戚が今でも鎌倉に住んでいる。七里ケ浜、佐助、材木座。場所は少しずつ違えど、何だか妙な安心感がある。
うちの祖母なんかは、子供の頃、由比ケ浜海岸にて洗濯板で波乗りをしていたそうだ。なんてファンキーなばあちゃんなんだ!と感動したことがあった。笑

そんなルーツが血肉に染み込んでいるのか、やっぱり本能的に戻ってきた、という感覚が近しいかもしれない。家族がいつも鎌倉の素晴らしさを訥々と語っていたことを、ふと思い出す。

鎌倉の苔階段

鎌倉サンセット

 

鎌倉とヨーロッパ。

人々が過去を守りながらも、新たしさを受け入れ、更新し続ける場所。
微力ながら、僕もその一助になれたらと思う今日この頃です。

 

Keep paddling,

 

Written by Syunsuke Kimura
Tue, 20 March, 2018