From Europe Vol.7 Saudade of Portugal Surf, Lisbon

From Europe Vol.7 Saudade of Portugal Surf, Lisbon

 

「大航海時代に外国の門戸を開けた。今は自分たちが外国人に開放する番」

答えてくれたのは「Lisbon Crooks and Surfers」(リスボン クルックス アンド サーファーズ、以下リスボンクルックス)。リスボン中心地から少し離れた場所にLX factoryという昔の印刷工場をリノベーションした複合ショップ施設がある。小さなブランドや、味だけでなくインテリアにも気を使った飲食店が多く入居する、リスボンクリエイターたちの集合体。その施設の4階にリスボンクルックスはLX factoryができた当時からアトリエを構える。ハンドシェイプのオリジナルサーフボードや、オリジナルTシャツ、その他グッズなどを作りながらも「自分たちはブランドではない」という彼ら。ちなみにそのアトリエ内にはJumboさんの写真(by 330photo)が飾られていた。去年バルセロナで開催された「SURFCITY FESTIVAL」でブースが隣同士だったことが縁で知り合ったとのこと。Jumboさん、ヨーロッパの行く先々にこのお方の足跡があります。さて、話を戻すとリスボンクルックスのウェブサイト(http://www.lisboncrooksandsurfers.com)からもわかるが、彼らはリスボンエリアはもちろん、昨今のポルトガルサーフ事情をユーモアと風刺たっぷりに表現している。リスボンクルックスは疑問にこう対応してくれた。

リスボンクルックス

− ポルトガルサーファーについて

思ったよりポルトガル人サーファーを見ることができませんでしたが、あなたたちはウェブサイトでこう説明しています。
“In the last 5 years surfing as been growing in popularity not only as a sport but also as the lifestyle it represents”
(※出典 http://www.lisboncrooksandsurfers.com/surf-portugal/ )

そこでサーフィンが生活の一部になっているポルトガル人はどこにいますか? またポルトガルにサーフカルチャーはあるのでしょうか?

「サーフカルチャーはリスボンやポルトなど都市にあるといえるでしょう。(サーフタウンである)サグレス、エリセイラ、ペニシュの場合は、外国人がその一部を担っています。しかしポルトガル人サーファーの数は増えています。ただ私たちは他のスポーツも愛しています。例えばフットボール。私たちのサーフカルチャーは他の国のそれと違います。例をフランスにとるならポルトガルのサーフカルチャーはとても小さく、まだ日が浅い。そして私たちはサーファーである前にオーシャンラバーなのです」

オーシャンラバー

— 南西コースト(アルガーヴエリア)について

南西コーストでは北ヨーロッパナンバーをつけた大型車が多数停車し、彼らは旅行者というより居住者のよう。彼らによるヒッピーコミュニティが存在し、それはサーフカルチャーの1つのようにも思えましたが、ポルトガル人らによるものとは別物。それについてどう思いますか? “ウェルカム”なのでしょうか?

「AlgarveやAlentejo(アレンテージョ、Algarveとリスボンの間のエリア。ここも海岸沿いが自然保護地域になっている)といったエリアは70年代からすでにジャーマンヒッピーがいました。ポルトガルはすべての人を歓迎します。そして長く滞在しているサーファーの彼らはすでにローカルであり、同時に探検家として見なされます。ポルトガル人ローカルと外国人の間にはいいヴァイブスといいエネルギーがある。その理由は同じ目的を持っているから。自由に生き、波を楽しみ、人生に喜びを見いだし、味わうこと。40年前からバンで生活する人やキャンパーたちが到着し始めましたが、確かにここ3年ほどでその人口は増えています。それ自体はノープロブレムです。ただローカルへのリスペクトを忘れず、自分たちのゴミをちゃんと管理するのがベター」

アルガーヴ サーフ

— 外国人に対して寛容

フランスで生活している身からすると、ポルトガル人はとても外国人に対し親切でやさしいと思いました。ポルトガルの人たちは外国人を迎えることに慣れているのでしょうか?

「はい、一般的にポルトガル人はとてもホスピタリティがあり、フレンドリーです。私たちは大航海時代において、いろんな大陸にある諸外国へ最初に到達した人類です。日本にも1540年に到達しました。(今は逆に)全ての人がウェルカム。リスペクトの姿勢を示す限り、ポルトガル人と同じように扱われます。ポルトガルでは誰がどこから来たなど関係なく、訪れた人はみんなリラックスでき、安全で、そして快適に過ごせる国です。私たちポルトガル人はいつも外国に興味があり、そしてどうしてポルトガルに来ることを選んだのか、それが知りたいのです」

ポルトガル サーフィン

— ポルトガルの物作りについて

Made in Europeを掲げる小さなブランドが増えていますが、産地はポルトガルです。そのことからMade in Portugalの小さなブランドに会えることを期待していていましたが、あまり叶いませんでした。工場や技術はあるのに、ローカルブランドが少ないのはなぜでしょうか。そもそも意欲はあるのでしょうか? それともやりたくても難しい理由があるのでしょうか?

「ブランドを作るのは難しい。なぜならポルトガルには十分な資本金がなく、国内マーケットは小さい。だから(作ったとしても)ブランドの成長はあまり見込めません。しかし私たちは優秀な工場を北部にたくさん持っています。状況は今、現在で変わっている最中ともいえますが、私たちの国の経済事情は以前悪い状態のまま。そしてポルトガル人はお金を持っていたら、それはほぼおいしい食べ物とワインに消えてしまいます(笑)」

ポルトガル 料理

— ポルトガル人らしさ、生きがいとは

少ない機会ですがポルトガル人と接触するなかで、あなたたちはとても優しく、自己犠牲の精神を持ち、誠実だと思いました。スタイルやカルチャーは、その時代の風潮が大きく関わっていると思います。そこで、今のポルトガル人の人生観、生きがいを教えてください。例えばフランス人だったら「(どんな手を使おうが)そのときを楽しむこと」です。断然に!

「ポルトガル人の目的はいい人生を送ることです。グッドライフとは友達がいて、愛のある日常を送り、自分たちのしたいことをすること。家族はとても大切な要素の一つ。仕事もそうでお金を稼ぐことはハッピーですが、それ以上に時間の方が大切です。私たちは知っています。ポルトガル人が経済的に裕福になることはないということを。けれど、友情と愛情に満ちた生活を豊かなものとし、そう送れるように日々を過ごしています」

ポルトガル サッカーゴールと板

【答えてくれた人のサーファーとしてのプロフィール】

名前 :ALFREDO
サーフィン歴:30年以上。8歳でボディサーフィンをしたとき、波に恋してしまった。それ以来の付き合いになるけど、未だに学んでいるし毎回恋に落ちている。初めてのときのように。
最近の愛用ボード:浮かびさえすれば全てのボードが愛すべき存在。
海上がり、真っ先に食べたくなるもの:Salty kisses (原文回答ママ)

このやり取りのあと、リスボンで話したあるローカルサーファーのセリフが思い出された。「ポルトガル人はかなしさが大好き! もちろん楽しいことや嬉しいことも大好き。だけどかなしさが大好きなんだ! ファドを聞いて泣く。みんな泣くよ。そうやって自分たちが抱えているかなしさを放出するんだ」。

その内容をにわかには信じられず、その後に会った他の人に聞いたりもした。かなしいことが好きですか? とは聞けなかったが、ファドは実際に聞くサーファーはいた。そしてそれは女性より男性が多い、というか聞くと答えたのは男性のみだった。

ポルトガル サウダージ

総括。サウダージポルトガル

フランス・ビアリッツに戻ってきてからのこと。ここでポルトガルについて行ったことのあるサーファーと意見交換をした。すると彼女はポルトガルの魅力についてこう言った。「ポルトガルには自分の居場所があると思えた。以前ボルドーに住んでいたことがあったけど、そこで自分の居場所は見つけられなかった。同じフランスなのにも関わらず。でもそれがポルトガルではただのトリックなのに居場所を感じたの。不思議。それで好きになった」。

彼女の言葉には全面的に納得できる。他の人も同じ感想を持っている可能性が高い。だからポルトガルにハマってしまうのだろう。

自分の居場所を見つけやすいのは、ポルトガルが外国人に寛容な土地であるということが大きいと思うが、しかしときに“聞かれれば笑顔で応じるが、自分からは求めない”という他者に無関心な様子も受け取れた。またポルトガルにはどこか全体的に“将来の可能性へある程度の見切り”や“昔へのノスタルジー”というムードが漂っているとも感じた。リスボンや、リスボンから上のエリアへ行くと歴史的建造物、中には巨大で立派な世界遺産登録のものが突然現われる。大昔に築かれた栄華は今でも形に残されている。それが昔の栄華と現代の状況を自然と比較させ、ままならない現在に何かの感情を抱くことになるのか…。それはあくまでも妄想の範囲だが、言っている人も実際いるように、ポルトガルやポルトガル人がかなしい、哀愁のようなものを持っているのは感じた。サウダージ。

ポルトガルライフ

しかしそこには暗さがない。それは太陽のおかげかもしれない。空気も乾燥している。湿気を帯びているのは人だけだ。特に男性。ただし、それがポルトガルらしさと言えるのかもしれない。そのポルトガルらしさが今後サーフスタイル、カルチャーへともっとビジュアル化されるようになるとしたら、それは大変興味深い。

長く綴ってしまったが、これはあくまでも今回の旅から出た見解。ポルトガルが実際はどんなところかはみなさん各々が確かめてみてください。サーファーにとって波天国。損はしません。悪天候のときに旅をしてもそう思える希有なところ。ぜひ海沿いをクルマで駆け抜けてみてください。夏場は大混雑、それ以外の時期にも来る人は増え、確かにラッシュ状態のようですが、でもまだスペースは残されています。ポルトガルでは“自分の波”が見つかるはずです。

Written by Michiko Nagashima
Fri, 22 June, 2018

From Europe Vol.6 Surf Point, Portugal

From Europe Vol.6 Surf Point, Portugal

 

ポルトガルへサーフィンしにいく人、次のバカンス先の候補地にリストアップする人、行ったら好きになってフランスに帰ってくる人…。

ビアリッツに住み始めてから6年ほどが経過したが、ここ2−3年の間、まわりの友人知人がこぞってポルトガルに行っている、もしくは興味を巡らせている。

フランス南西部のサーファーにとって、ちょっとサーフトリップで外国へという場合はモロッコが主流だった。もちろんモロッコに行く人は今でもいるが、その数は減り、それに代わるようにしてポルトガルが台頭してきたような流れだ。正確な数を取っていないので、あくまで体感的なものだが。

ポルトガルラッシュが始まった?

フレンチサーファーにとってポルトガルはエアポケット的な存在だったように思われる。波はいいが、水温が低い。それがネックで、ポルトガルに比べれば水温はまだ高く、波もよく、そして歴史的背景から関係が強く、フランス語も通じるモロッコを選んでいたのだろう。しかし言葉は通じてもモロッコはアフリカ大陸の一部で宗教、文化はフランスのそれと違う。そのおかげで旅に出たという感覚は、陸続きのポルトガルより簡単に感じられる。ただし、今はその宗教問題から発せられる治安問題に警戒する人が増えた。そこで今まではスルーしてきたポルトガルにフレンチサーファーが注目し始めたのだ。そう考察するが、これはどちらかというとネガティブな事柄からによる。それでは人気は続かない。リピートしたい人がいるのは何か魅力があるはずだ。

サーファーにとってポルトガルはどんな土地なのだろう。その疑問を持ち、この3月に実際ポルトガルへと行ってみた。

フランスから近いけど遠かったポルトガル。サーフの視点からみてみたい。

旅の期間は約2週間。リスボンでクルマを借り、ポルトガルの海沿いを走り続けることにした。北は冬のビッグウェーブで有名なナザレ、南はポルトガルの最南西端のサグレスまで。その間に様々なポイントに立ち寄ったが、もしナザレとサグレスを直接移動したとする。地図アプリで検索すると距離にして500km弱。時間にして4時間ほど(リスボン近郊の通勤ラッシュをのぞけば、ポルトガルは日本より高速の上限速度が高いため、速く走れる)。そのルートは実際には走っていないが、旅の経験から数値は適正といえる。日本の場合で例えると、距離は違うが時間なら東京—名古屋間。何を言いたいかというと、ポルトガルは南北には長いが小さな国。事前に聞いていた通り、短期間でもいろいろ走り回れた。

しかし残念なことに天気に恵まれなかった。期間中、晴れた日は3-4日程度。それどころか嵐までやってきて、大シケの日が続いたことも。これはポルトガルにとっても異常気象だったそう。だがこの冬場は雨がほとんど降らず、水不足に陥る危険性があったそうで、ポルトガルにとっては恵みの雨といえる。そのせいで海にはあまり入れず、晴れていても強風で面はグシャグシャと、ローカル曰くポルトガル本来の魅力は全く発揮されていないらしいが(苦笑)、それでもこの間に見たポルトガルの海について、各地、各エリアの写真とともに軽く触れていきたい。

リスボン近郊と、南西コーストでは雰囲気が全く違う

■ Ericeira エリセイラ

リスボンより北に向かいクルマで1時間弱。小さな漁師町。30分歩けば、町の地理はある程度把握できる。滞在したときは嵐が到来し、強風&海は大荒れ。外に出るのもままならなかったが、一瞬の晴れ間をついて散策したときの風景は別格。通りはスクラップ&ビルドの最中。これから変貌を遂げていく予感大。国道沿いにはクイックシルバーのポルトガル初となるフラッグシップストア、Boardriders Ericeiraがあり、巨大なスケートパークが完備。カルチャーの香りが嗅ぎ取れた。

エリセイラ

エリセイラの街

Boardriders Ericeira

 

■ Penich ペニシュ

エリセイラを起点に約60km、クルマで1時間ほど北上した岬。3面を海に囲まれ「365日中360日波がある」とはローカル談。WCTの会場もこちら。自分が訪れたときはBaleal(バレアル)というポイントで運良く入水できた。水は覚悟していたより冷たくなく、3×4mmのウエットでOK。個人的にはここ近年で一番いい波に乗れた。海の中では英語をよく耳にし、スクールも英語で何クラスか開催されていた。夕方小さなスーパーに寄ったところ、あるグループが店頭テラスでビールを飲んでいた。肌寒い曇り空のもと、彼らの陽気な雰囲気が印象に残ったが、それはイタリア人グループだった。スクールの先生によると「ペニシュに来るサーファーは多国籍だが昨年はイタリア人が増えた」。近隣情報として、すぐ近くにObidos(オビドス)という城壁に囲まれた古い村があり、観光が楽しめる。またそのエリアはワイン産地でもある。

ペニシュ

ペニシュをドライブ

ペニシュ  オビドス

 

■ Nazare ナザレ

ペニシュからさらに北上、クルマで1時間。名物のビッグウェーブを期待したが、凄まじい強風のためシケっていた。波のサイズは3−4mほど。しかし驚いたことに「大波の名所」を一目見ようと、サーファー以外の観光客がいっぱい詰めかけていた。岬に通じる道はクルマで渋滞し、少し離れたところにある駐車場には大型バスが何台も停車。後から聞いた話だと「冬の日曜日は一般の観光客でも混雑」。ナザレの冬の大波は、もはやサーファーだけのものではない。
近隣情報として、ナザレ近辺にはカステラの原型となったPao de lo (パオ・デ・ロ)の人気店がある。中身が半熟状態でユニークなテクスチャーはペロッと食べられる。素朴な甘さが後を引く。潮風にあたって疲れた身体に効果的。

ナザレ ビッグウェーブに期待

ナザレ

ナザレ Pao de lo

 

■ Cascais カスカイス

リスボンの隣、通勤ラッシュの時間帯を避ければリスボンからクルマで西に30分ほどと、リスボンサーファーのお膝元。(もう一方は運河を挟んだ向かい、Costa da caparicaからCabo Espichelまで約25kmに続く海岸線)うねりと風の向きによって、岬をはさみ湾側か、大西洋側かでポイントを選べる。岬の内側は港になっていて、その港寄りのビーチでインサイドの波を数名のサーファーが乗り合っていた。ローカルによれば「夏は内側は波がなく、大西洋側のGuincho (ギンチョ)というポイントのみがヒット」。カスカイスは海に沿って国道が通り、電車も並走。駅からは波が見える。坂道が多く、キャリア付きの自転車にボードを乗せ、ウエット姿でペダルを漕ぐサーファーの姿を目にした。どこか湘南を思わせる。リゾート地であり高級住宅街である。

カスカイス

カスカイスをドライブ

カスカイスの街並み

 

■ Algarve アルガーヴ

ポルトガルの最西南端岬、Sagres(サグレス)を起点に大西洋側を西海岸、その内側を南海岸と呼ぶようだ。このエリアの海岸線は自然保護地域となっているため、基本的には国道が1本近くを通るのみ。各ビーチへアクセスするには国道と結ばれているローカル道、たいていは信号のない道を行かないと辿り着けない。地図上でみるとポイントは隣同士でも、実際には一度国道に出る必要があるため、ポイント間の移動に時間を要する。波を当てたいなら事前情報の精度が他エリアより重要と感じた。今回5−6カ所のポイントを訪れた。それぞれ特徴は違うが、このエリア全体でいえることがある。それは切り立った崖に囲まれてビーチ、ポイントが存在すること。ゆえにワイルドで自然のパワフルなエネルギーがある。そしてポイント近くの駐車場にはバンや、キャンピングカーが多数停車。ちょっとしたバンの見本市会場になるぐらいだ。ただそういったクルマはほぼポルトガル以外のナンバー。多いのはドイツや、オランダなど北ヨーロッパ圏。駐車場で耳にする言語も英語が多く、北ヨーロッパ人たちがアルガーヴでコミュニティを形成しているよう。前の世代のヒッピー文化をなぞっているような。フランスナンバーのクルマもあったが全体でみると少数。ポルトガルナンバーも人もいたが、ビーチ周辺にいる数でいえば北ヨーロッパ人の方が多いように感じた。

アルガーヴのワイルドな自然

アルガーヴをドライブ

アルガーヴ 車

 

フレンチによるポルトガルラッシュを予測して行ってみたものの、実際そこで目にした多くは北ヨーロピアン。特に自然が保護された、美しいアルガーヴ地方になるとその傾向は顕著。それは今回の旅の発見でもあった。反対にローカルであるポルトガル人サーファーをあまり目にしなかったのはなぜか。2週間も海沿いにいたくせに、ポルトガル人サーファーとは? と聞かれたら正直答えに窮する。コンディションのせいか、時期の問題か、それともただ見落としているだけなのか…。

波乗り天国。しかしローカルの姿はどこ? 現地で生じた新たな疑問

2週間のうち数回した入水できなかったにも関わらず、ポルトガルはサーファーにとって魅力的な国というのがわかった。様々なタイプのビーチ、波が多数にあり、ポイントの選択肢が豊富。個人的にもその数回の中で“自分の波”に出会えたことが大きい。感覚なので説明が難しいが、“自分の波”にはフランスでも、もとい日本でも出会って来ることができなかった気がする(個人差大)。ポルトガルには入り込む隙間がどこかしらある。確かに水温は高くないが、魅力的なサーフデスティネーションだ。

ポルトガルサーファー

それをもってしてこの旅をまとめることもできるが、行ったことで新たな興味、疑問が生じた。それはポルトガル人サーファーについて。いるはずなのに目立たない。サンプル数が少なく、あるだろうポルトガルサーファーのスタイルを、ビジュアルで感じるところまで辿り着けなかった。そこでその興味や疑問を数少ないが、出会えたローカルサーファーのうち、あるグループにぶつけさせてもらった。もう少しお付き合い願いたい。

 

Written by Michiko Nagashima
Thu, 21 June, 2018

Viaggio Vol.4 BARCELONA, SPAIN [スペイン、バルセロナ]

Viaggio Vol.4 BARCELONA, SPAIN [スペイン、バルセロナ]

 

空路イタリアのミラノからスペインのバルセロナへと渡った。数十ユーロのチケットと数時間のフライトで、フランス全土を飛び越えスペイン最東部バルセロナへと着陸した。ガウディの歴史的芸術的建造物をひと目見たく、イタリアからこの地にたどり着いた。街並みはガラリと雰囲気が変わり、人々の表情も少し違うように思えた。

バルセロナの街並み

身にまとう服装もイタリアとは変わり、親しみやすい雰囲気が、服からも表情からも、同じように感じとられた。接する人々は往々にして陽気「アミーゴ」という言葉を巧みに駆使し、僕のパーソナルスペースに迫ってくるのであった。これも決して不快ではなく、むしろ心がほぐれ有難くも感じた。

バルセロナの人々

欧州では一般的なコンパクトな左ハンドルのマニュアル車を借りて、バルセロナの市街を散策する。交通量はかなり多く、たまに現れる坂もとても急なものばかり、借りたての慣れない車では、楽しめるどころか不安が募るばかりであった。坂道発進では後続車がいると途端にテンパリ、都度エンストやふかし過ぎの失態ばかりで、街の交通のリズムを乱していたのであった(恥)

コンパクト車でバルセロナ散策

そうこうしているうちに、どうにかこうにか目的の世界遺産にたどり着くことができた。サグラダファミリア、300年の期間を経て造られようとしている。写真に収まらないほどの大きさで、目を凝らすと細部にまでびっしりと彫刻が施されていた。目の前に現れたその建物も建築計画も、とにかくスケールは壮大のひと言。人生を賭けたプロジェクトどころか何世に渡り受け継がれる重大なミッション。僕の人生設計など本当にちっぽけなものに思えた。。。

サグラダファミリア

丘に登りバルセロナの市街を一望する。曇天のせいかその色彩はくすんで見える。街並みが美しいとされるヨーロッパの中で、ここバルセロナは表現は悪いが、汚れて混み合っているように思えた。丘の上から全体像を捉えると、街の中に時折あらわれる美しい風景とはうって変わって、それは雑然とした僕にとってはあまり魅力を感じない類の景色が眼下に広がっていた。

バルセロナの丘の上から

市街をくまなく眺めていると、怒号のような歓声が僕の耳に届いてきた。遠方からやってくるその音源は街全体を轟かせ、人々のサッカー熱の凄さに再び驚きを覚えた。聞くとスタジアムではFCバルセロナの試合が行われていると、丘の上にいたローカルは誇らしげに教えてくれた。

バルセロナのスタジアム

彼方に見える海岸線、地中海に面するゆえにそこに到達する波の数は限られ、バルセロナのサーファーを常に満足させるには到底いたらない。今回の旅でも僕を満足させてくれる波には最後までありつけなかった。

カタルーニャの郷土料理

それでも人混みにまぎれ街中を闊歩すれば、陽気なローカルたちと触れ合え、カタルーニャの郷土料理を味わえ、荘厳な建造物や、美しくデザインされたモニュメントに数多く出会えた。唯一僕を苦しめたのは左ハンドルマニュアル車での坂の多い運転と縦列駐車だけであった。
次回モロッコへつづく

Written by Hideki Jumbo Sakakibara
Instagram : @jumbomax69
Mon, 18 June, 2018

Feature item vol.6 KIDS / 子供服

Feature item vol.6 KIDS / 子供服

 

2018年も6月に入り、ついに梅雨が到来。ジメジメしたなんとも心地の良くない時期ではありますが、それが過ぎると今年も待ちに待った夏がやってきます。

まさにサーフスタイルの季節と言っても過言ではないと思いますが、寒い季節比べ軽装になるので、身に纏うもの一つ一つ、よりこだわりたいところかと思います。

欧州のサーフブランドはシンプルなテイストが多いため他地域のサーフブランドよりも落ち着いた着こなしになり、特に最近よく言われている、街でも着れる「アーバンサーフスタイル」コーディネートができます。

そして、そんな欧州のサーフブランドの中には、家族で楽しめるものもあります。ユーロサーフスタイルで2018年春夏シーズンから取り扱いを開始したブランド、フランス・オセゴーのCHIPIRONは、大人だけではなくキッズサイズもあり、街でも海でも親子でお揃いのサーフスタイルを楽しむことができます。

気温が高くなり野外で活動することも多くなるこの季節、ご家族みなさんでヨーロッパのサーフブランド・CHIPIRONでサーフコーディネートをしてみてはいかがでしょうか。

ということで、今回は新入荷ブランドCHIPIRONのキッズアイテムをご紹介します。
それではご覧ください。

 

1.CHIPIRON / チピロン
TEE CLUB DE SURF ~ KID 3,900 yen (tax not included)

胸元のロゴプリントとバックプリントが特徴。大人用サイズもあり、お揃いコーデが可能。

 

サーフブランドの子供服

サーフブランドの子供用Tシャツ

サーフブランドのキッズサイズ

サーフブランドのキッズTシャツ

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2.CHIPIRON / チピロン
TEE CHIPIRON SLOW SURF KID 4,500 yen (tax not included)

中央に大きくロゴプリントしたTシャツ。大人用サイズもあり、お揃いコーデが可能。

 

サーフブランドの子供服

サーフブランドの子供用Tシャツ

サーフブランドのキッズサイズ

サーフブランドのキッズTシャツ

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3.CHIPIRON / チピロン
TEE DON’T BE A MOUTON ~ KID 3,900 yen (tax not included)

中央に大きくロゴプリントしたTシャツ。大人用サイズは背面中央に子供用の前面と同じプリントがされている。

 

サーフブランドの子供服

サーフブランドの子供用Tシャツ

サーフブランドのキッズサイズ

サーフブランドのキッズTシャツ

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4.CHIPIRON / チピロン
ZIP HOODIE CHIPIRON PATCH KID HEATHER GREY 12,000 yen (tax not included)

左胸にロゴプリントしたパーカー。

 

サーフブランドの子供服

サーフブランドの子供用Tシャツ

サーフブランドのキッズサイズ

サーフブランドのキッズTシャツ

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いかがでしたでしょうか。
ご家族みなさんでサーフスタイルを楽しみながら、この夏を満喫して下さい。

また、EURO SURF STYLEでは現在、< EURO SURF STYLE 2018 SPRING SUMMER COLLECTION >を展開中です。今回ご紹介したブランドだけではなく、こちらも新入荷のサングラスブランド、MOKEN VISIONのアイテムも販売中。さらにEURO SURF STYLE定番ブランドのFIRMAMENTOやPASSENGERからTシャツなどのアイテムを新入荷しております。是非、ご覧下さい。

それでは、2018年の夏も有意義にお過ごし下さい。
 

Written by Hiroyasu Kato
Wed, 13 June, 2018

Viaggio Vol.3 GENOVA, ITALY [イタリア、ジェノバ]

Viaggio Vol.3 GENOVA, ITALY [イタリア、ジェノバ]

 

イタリアは全土が地中海の中にあり、外洋に面している海岸線は国土の中には一切存在しない。「俺たちの海はオーシャンではなく、シーだと」あるイタリア人サーファーは謙遜の意味を込めて言っていた。僕たちの国に例えて考えてみると、地中海は大きな日本海のような感じで、条件が整えばサーフィンができる波が立ち、そう長くは続かない。面積は断然日本海より大きいので、波に乗れる可能性は少しは高くなる。エピックコンディションになる日も数多くあり、あちこちのイタリアの波の写真を見るかぎり、外洋と変わらないくらいの迫力のある波がやってきていた。

湾岸都市ジェノバ

ミラノからレンタカーを借り、海に面している港湾都市ジェノバへと向かった。古くから貿易港として栄えてきたこの街を中心に、サーフポイントは各地に点在する。車で2時間の距離なので、ミラノから多くのサーファーがやってくる。ハイウェイをまっすぐ南へ下り、山間の曲がりくねった道を抜けると、その先に分かれ道がある。僕は無意識にハンドルを切り右に曲がった。ジェノバの西側のエリアに進み、辺りを探索してみようと思った。

イタリアのサービスエリア

途中サービスエリアで休憩を挟み、コーストラインをパトロールした。イタリアのサービスエリアは日本と違って面白い。高速をまたぐ陸橋の階上にレストランやカフェが作られ、上下線からともに階段を登りアクセスできる。もちろんエレベーターもあるが…。カフェでは本場の極上のエスプレッソやカプチーノが、わずか1ユーロちょっとで味わえ、レストランではイタリア料理や本格的なサラダバーが楽しめる。タワーブリッジ式の階上のレストランの座席からは、階下をまたぐハイウェイを駆け抜ける車列が一望できる。このようなサービスエリアの作りは、レース好きな国民性なのからなのか…。食事を終えカフェに寄り、お土産とコンビニの最終コーナーを周回しないと出口のチェッカーフラッグを受けられないのはご愛嬌。いつも何も買わず階段を下り、そそくさとハイウェイの本当のレース場に戻るのであった(笑)。

ジェノバへ向かう途中で食事

海岸線にたどり着くとハイウェイを下り、海が見える一般道を西進した。たまに見える海に波は無く、あってもごくわずかなインサイドのショアブレイクのみで、サーフィンするには少し物足りなかった。半ば諦めかけヨットハーバーのある岬の先端から海岸線を見渡すと、彼方に確かに白波が立っていた。よーく見るとそこにはサーファーらしき姿の物体が2,3いるように思えた。慌ててハンドルを握り、やってきた道を逆に向かい、サーファーがいるであろうその辺りを目指した。

屋根にサーフボードを積んだ車

到着するとそこには、屋根にサーフボードを積んだ車や、海に向かおうとしているサーファーが、僕の心を躍らせた。はやる気持ちを抑え、まずは駐車場所を確保し、海へと足早に歩いて向かった。そこには僕が求めていた波があった。小ぶりながら極上のブレイクをみせる波が…。

ローカルとミラノサーファー

トランクからウェットを取り出し、旅用のサーフボードにフィンを取り付け、久しぶりにワックスを塗るゴリゴリとした音に、高揚感を覚える。春先の海水はまだ冷たく、透き通る濃い青色の海に日本との違いを感じた。ラインナップには何名かのローカルとミラノサーファーが、僕は一番手前に陣取り、こぼれた波をテイクオフしていった。

ジェノバにてテイクオフ

綺麗にブレイクする三角波、夏は海水浴場となるこのビーチだが、沖合にはリーフの棚がありサーフィンに適した波が立つ。何本か乗っていると先人たちに声を掛けられ、僕をラインナップに加えてくれた。

フランクなローカルたち

たまにしか立たない貴重な波だが、ローカルたちは決して焦ってはいなかった。緩いリズムで波をシェアし、「Ciao!」と言って笑顔でその場を去っていった。こんな何気ないやり取りに気を良くして、ランチは海沿いのレストランで白ワインとシーフードグリルで豪華に締めくくった。

素晴らしいビーチ

地中海での初めてのサーフィンは、これ以上ないくらい最高の時間を僕に与えてくれた。そしてこの後このポイントに、足繁く通うのであった。。。

つづく

Written by Hideki Jumbo Sakakibara
Instagram : @jumbomax69
Mon, 14 May, 2018